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第十章 メインロケハン篇 ブログトップ
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天神崎ロケハンⅢ 夕陽の美しい海岸 2005/9/3 [第十章 メインロケハン篇]

 そして、スタッフにも理沙(芳賀優里亜)の気持ち分かるように、沈み行く夕陽を見つめてもらった。誰もが真っ赤な夕陽を見つめる。

 理沙が淋しいとき、悲しいときに見つけた夕陽。

 この天神崎で、この夕陽をバックに「ストロベリーフィールズ」の見せ場のひとつである、理沙のシーンを撮影する!


<つづく>


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天神崎ロケハンⅡ  2005/9/3 [第十章 メインロケハン篇]

 つづいて、理沙(芳賀優里亜)が死神に連れ去られる場所をスタッフに紹介する。(写真下)

 映画「ストロベリーフィールズ」の最大の見せ場のひとつ・・。

 天神崎は引き潮のときにだけ現れる、広大な岩場がある。といっても平面なので、陸地が現れるような感じ。

 その時間を狙って、理沙のシーンを撮影する。

 カメラ・アングルとかを決めている内に潮が満ちて来る。急いで陸に戻る・・・。

 <つづく>


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ロケハン・天神崎Ⅰ 事故現場  2005/9/3 [第十章 メインロケハン篇]

 メインロケハン。というか、ロケ地紹介ツアー。
 
 田辺で最高の場所。東陽中学の木造校舎と並んで、天神崎もそのひとつ。

 ここには日の沈むときが最高。だが、そうでないときも見てもらいたいので、夕方前に到着。

 まずは、映画「ストロベリーフィールズ」の物語が本格化する場所。マキ(谷村美月)たちが交通事故に遭う地点である。

 最初は山際の道で谷に落ちるイメージで探していた。が、4年ほど探したが、地元にそれに相応しいところがない。

 そこで山ではなく、海にした。(写真下)


 道の左側が海。右側は斜面。おまけに道は大きく右に曲がっていて、前方が見えない。道幅は狭く、いかにも事故が起こりそうな場所を探した。

 それでいて、絵になる美しい場所である必要がある。で、見つけたのが写真の場所である・・。

<つづく>


タグ:天神崎
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「天国への階段」テスト 2005/9/3 [第十章 メインロケハン篇]

 前々回に田辺でロケハンをしたときの話だが、思い出したので書いておく。

 マキたちが死んで天国に行く途中。大きな昇り階段が出て来る。そのシーンを高山寺の正面階段で撮影予定。

 昼間だと、以下の写真の通り。

 この階段。夜になると真っ暗。そこに照明を焚いて、階段だけを闇の中に浮き上がらせる。そして、両端に送り火のようにろうそくを各段ごとに置く。

 以前、お葬式で広島に行ったとき。階段一段一段に灯籠が置いてあったのが、凄く美しかった。

 大林監督の「なごり雪」の臼杵のお祭りでも、竹を切ったろうそく立てを階段に並べているシーンがあり、印象的だったのも思い出す。

 そんな感じで天国に召されて行く魂を弔う、ろうそくの階段を描きたい。

 で、まず、ろうそくを立ててみた。ら、意外に風がありすぐに火が消えた。そこで今回はガラスの容器に入ったもので試してみる。
 
 

 これは成功。100円ショップで売っている安いものなので、100個買っても大した値段にはならない。

 これを使って何とか、幻想的な天国への階段シーンを作り出したい!

<つづく>
 


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木造校舎の最高傑作。感動の東陽中学Ⅱ 2005/9/3 [第十章 メインロケハン篇]

 今までに使った東陽中学校舎の写真。全て掲載! その後半。



<つづく>


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木造校舎の最高傑作。感動の東陽中学Ⅰ 2005/9/3 [第十章 メインロケハン篇]

 この木造校舎があるから、田辺で映画を撮りたい!と思った。

 「ストロベリーフィールズ」の全てはこの学校から始まった。本当に素晴らしい建物。気品と優しさ。懐かしさと暖かさ・・・。

 その東陽中学のロケハンを行った。この校舎の素晴らしさを伝えたくて、映画を撮るといっても過言ではない。

 何も言う事はない、今回までに使った写真を全てを2回に渡って掲載! その感動を見てほしい・・。

<つづく>


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高山寺(5)演出のある建設  2005/9/3 [第十章 メインロケハン篇]

 参拝者は暗い不安感が漂う森を潜り、長い長い階段を上がって来ている。

 この先に何があるんだ? 

 そう思いつつ息切らせて上がって来ると、山の上なのに巨大で美しい三重塔が地面からせり上がるように出現する。初めて訪れた人は、感動もの。

 まるで苦行の末に修行僧が極楽浄土に辿り着いたイメージを演出し、体感させるかのような作りになっている。

 そう考えると、不安感漂う曲がった階段も、2番目の美しい階段も、塔が立つ位置も全て計算されたものではないか?と思える。

 そのことをご住職に聞いてみた。このお寺の設計者は「大工さん」というより、今でいう「環境デザイナー」というタイプの方。

 「単なる美しさだけではなく、演出を考えて建築しているはずですよ」

 やはり、そうか・・。そんな意味でも高山寺というところは興味が尽きず、様々な面で惹かれる。

 その結果。いくつものシーンの撮影をさせてもらうこととなってしまった。

<つづく>


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高山寺(4)歌舞伎のような演出  2005/9/3 [第十章 メインロケハン篇]

 高山寺入り口の長い長い階段。上がって行くと、角度も急。距離もあり、息切れがする。

 おまけに途中から階段は右に逸れているので、どこへ延びているか分からない。目的地が見えないので不安になり、余計に疲れる。

 が、上がり切ると、そこには短いが幅広い階段が見える。

 誘導されるように、その階段に向うに何と!次第に右前方から、巨大な三重塔がせり出しながら登場!

 歌舞伎の舞台で言えば「よっ、高麗屋!」というかけ声と共に、派手なメイクの歌舞伎俳優が、せり上がりに乗って上がって来る場面を見るかのようだ・・。

<つづく>


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高山寺(3)不思議な階段? 2005/9/3 [第十章 メインロケハン篇]

 「ストロベリーフィールズ」のロケをさせて頂く高山寺は、広大な敷地のあるお寺。だが、そのひとつひとつを切り取ると、とても素敵な絵になる。

 そして単に塔や金堂が立派だということより、特筆すべきは寺全体の造られ方に「演出」があり、驚きがあるということ。

 分かりにくいので、具体的に説明する。まず、高山寺の入り口には巨大な門。


 そこから長い階段が続いている。森のように生い茂った両脇の木々が昼まで薄暗くして不安な気持ちにさせる。


 この上に一体何があるんだろう? どんなお寺があるのだろうという印象を受ける。

 そのイメージから事故で死んだマキ(谷村美月)たちが天国への昇る途中の階段として、撮影で使わせてもらう。(もちろん、レッドツェッペリンの名曲「天国への階段」の影響あり!)

 「この階段を上がると、何があるのだろう?」というあの世へ行く途中の不安感を表現できると考えた。

 でも、考えて見ると、お寺の入り口となる階段で不安感が漂うというのは珍しい。

 本来、参拝客を暖かく迎え入れる。あるいは寺の格調を示す、というのが一般的なお寺だと思える。 奈良や京都の寺は皆、そういうタイプだ。

 なのに、なぜ、高山寺は違うのか?

<つづく> 


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高山寺(2)撮影するシーンはコレ! 2005/9/2 [第十章 メインロケハン篇]

 今回の映画「ストロベリーフィールズ」

 高山寺で撮影する場面がいくつか? 数えてみた。

(1)オープニング/鉄男(波岡一喜)が子分たちと掃除をしている階段。

(2)マキ(谷村美月)たち葬式の場面

(3)マキたちが昇る天国への階段 。ここで用務員古本さん(垣内剛)と再会。


(写真下。上から見た構図。撮影は夜なので門は見えない)

(4)マキたちが幽霊になって帰ってくる墓地

(5)マキたちが死んだことを確認する本堂

(6)夏美(佐津川愛美)やマキたちが途方に暮れる廊下

(7)夏美やマキが、死神と最初に出会う階段

(階段下に夏美たちが走って来て、上にいる死神を見つめる)

(8)マキが理沙(芳賀優里亜)の取り巻きたちを追い掛け、なじる廊下

(8)夏美を探して長塚先生たちが現れるお堂前

 正確に言うとまだあるが、本当にいくつものシーンを撮影させて頂く。 理由はまずは、ご住職が映画に対して深く理解して下さっていること。

 すでに数年前から応援、協力してくれている。それと同時に、このお寺が美しい絵になる場所だから。

 そして、イマジネーションを刺激し、想像力をかき立てるから・・。

<つづく>


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