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撮影6日目(十二)美香との別れ6 ブログトップ
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悪魔の選択(9)妥協 2005・9・22 [撮影6日目(十二)美香との別れ6]

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 しかし、そんな手を使わなければ、撮影を予定通り終了させることはできない。

 となると、監督である僕がある程度の妥協をして、

 映画のレベルが下がっても

 いくつかのシーンを早く撮るという選択。
 せねばならない・・・・。

 或いは、今撮影しているシーンを急いで撮影。

 完全に暗く前までに撮影を終了するか? 

 どちらかなのだ・・・。


(つづく)


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時間よ止まれ!(6)路地で・・ 2005/9/22 [撮影6日目(十二)美香との別れ6]

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 次の現場。路地での移動撮影。

 カメラマンが乗る移動車。バイクや自転車を試す。

 が、いずれも揺れが酷くて撮影できない。

 それを試すのに時間がかかった。いろいろとテスト。

 20分ほど費やす。

 結局、どれも機能せず。カメラマンは足で走ることになった。

 ここまでで全て合わせると2時間以上、本来なら必要のないことに時間を費やしてしまった・・。

 映画撮影というのは、1分1秒を無駄にはできない。

 なのに、それらを合わせると、2時間以上になる・・。

 (つづく)

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続・監督の決断(15ー終)OK! 2005/9/22 [撮影6日目(十二)美香との別れ6]

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 もちろん、第二、第三のクライマックス。

 このシーンより盛り上がらないと大変だ。

 それでも、この物語の中で、この撮影の中で、佐津川愛美も、谷村美月も、役として、本人として成長。

 かならず、違った展開を見せてくれるはずだ。

 よし! このシーンは号泣で行く!

 「カッーーーーーーーート! 今のところ。OK!」
 
(つづく)

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続・監督の決断(14)十代の涙を大切にしたい! 2005/9/22 [撮影6日目(十二)美香との別れ6]

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 では、今回の佐津川愛美と谷村美月の「号泣」演技はどうすべきか?

 映画的に見れば、演出的に考えれば、押さえた方がいい。

 しかし、佐津川や谷村が、

 「ここでは、号泣せずにいられない!」

 と感じて泣いたのなら、それを大切にするべきではないか?!

 僕自身の「理屈」や「演出」を優先することは、時代錯誤のおじさんPたちと

 同じ行為ではないか?

 (つづく)


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続・監督の決断(13)十代を信じること 2005/9/22 [撮影6日目(十二)美香との別れ6]

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 だから、先にも書いたが、10代の俳優たち、

 佐津川愛美にも、谷村美月にも、芳賀優里亜にも、東亜優にも、

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 細かい指示は、していない。

 「****ふうに演じてほしい」とか、出来る限り言わない。

 あの子たちが感じたまま。芝居をさせるようにしている。

 40代の汚れたフィルターで、

 10代を見て、指示してはいけない!

 (つづく)

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続・監督の決断(12)自分はどうだ? 2005/9/22 [撮影6日目(十二)美香との別れ6]

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 しかし、僕もすでに40代。

 「気が若い」とはよく言われるが、

 実際は時代錯誤のおじさんたちと、同じ世代。

 おじさんPらと同じように

 古いフィルターで、10代を見ているかもしれない。

 事実を誇張して伝えるマスコミ報道に毒されて、

 感性のフィルターが曇っているかもしれない・・・。

 
 (つづく)

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続・監督の決断(11)40代の否定=10代の支持? 2005/9/22 [撮影6日目(十二)美香との別れ6]

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 でも、おじさんPは自身が青春時代に感動した作品。今の若い人も感動すると考えたのだ。

 悲しいかな。それは勘違い。

 「今の若者はこんなもんでは、感動できない!」

 そう僕には言いながら、30年前の青春ものを作ってしまう。悲しいことだ。

 僕が十代のときに見た時代錯誤の青春映画も、

 こういう構図で作られていたのだろう。

 としたら、40代のおじさん、ほぼ全てが否定した「ストロベリーフィールズ」は逆に若い人に支持されるかも?

 実際に10代、20代の女の子にはシナリオの評版がよかった。

 しかし、考えねばならない・・・と、ここで話を戻す。

 (つづく)

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続・監督の決断(10)時代錯誤 2005/9/22 [撮影6日目(十二)美香との別れ6]

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 その後、僕のシナリオを酷評したP。青春映画を作った。

「これが今の若者が感動する。青春映画だ!」

 そう言っていたが、中身は今から30年以上も前に放送されていた「青春もの」そのままだった。

 つまり、そのおじさんPが若い頃に見ていたドラマを、もう一度作り直したのである。

 おじさんにとっては「懐かしさ」がある「感動的な話」だ。

 が、当時のドラマで、今の子は感動できない。

 劇場はガラガラ。話題にもならなかった・・。

 「時代錯誤、はななだしい・・何考えてるんだ?」

 見た人は皆、首を捻った・・。

 (つづく)

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続・監督の決断(9)マスコミ報道を鵜呑み 2005/9/22 [撮影6日目(十二)美香との別れ6]

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 おじさんPの言う「ワイドショー」や「週刊誌」。

 事実を脚色し、誇張するのが得意技。

 センセーショナルに書き立てることで、興味を煽り、売り上げを伸ばしている。

 映画の宣伝でも、同じ手を使う。

 詰まらない映画を「感動の名作」といってPR。

 なのに、おじさんP。そんなマスコミ手法に乗せられている。

 女子高校生のほとんどが、ワイドショーや週刊誌で報道されるような過激な子と思っている。

 経験も知恵もあるおじさんたち。

 マスコミ報道を鵜呑みにしていた・・。

 (詳しい話は以前にも=>http://t-ota.blog.so-net.ne.jp/2009-03-22-1

 (つづく)

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続・監督の決断(8)おじさんの発想 2005/9/22 [撮影6日目(十二)美香との別れ6]

 
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 おじさんPは、答える

 「今どきの十代がどんなかなんて、分かるよ!

 ワイドショーでも援助交際とか言っているし、雑誌でも今どきの若者は物質主義だと書いてある。

 電車に乗っても、髪を茶色に染めて、ピアスをはめ、化粧の濃い頭の悪そうな子をよく見るよ

 今の十代はそんなもんだよ。交流がなくても分かるさ!」

 なるほど。分かって来た・・・。


 (つづく)

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