狭い部屋での撮影では・・(5ー終) 2005/9/18 [撮影2日目(五)美香の家]
このときは、東亜優の前にある押し入れの中(!)に陣取った。
(写真上、一番奥にいる人物が東、机を挟み、その前にあるのが押し入れ)
ほんの少しだけ隙間を開けて、そこから東を見つめる。
押し入れの中は暗いので、外からは見えない。
それでいて、夏美も、マキ(谷村美月)、理沙(芳賀優里亜)の表情も見える。
カメラの正面にいながら写らない。絶好の場所。
しかし、9月とはいえ、紀南の街。南国。未だに真夏の暑さ・・。
押し入れの中はサウナ状態! 東の長台詞を聞いている内に酸欠状態。
ときどき、意識が途切れそうになる。
で、次のテイクに行く前に、襖を開けて何度も深呼吸。そして本番。
そんな感じで、撮影を進めた。
(つづく)
(写真上、一番奥にいる人物が東、机を挟み、その前にあるのが押し入れ)
ほんの少しだけ隙間を開けて、そこから東を見つめる。
押し入れの中は暗いので、外からは見えない。
それでいて、夏美も、マキ(谷村美月)、理沙(芳賀優里亜)の表情も見える。
カメラの正面にいながら写らない。絶好の場所。
しかし、9月とはいえ、紀南の街。南国。未だに真夏の暑さ・・。
押し入れの中はサウナ状態! 東の長台詞を聞いている内に酸欠状態。
ときどき、意識が途切れそうになる。
で、次のテイクに行く前に、襖を開けて何度も深呼吸。そして本番。
そんな感じで、撮影を進めた。
(つづく)
狭い部屋での撮影は・・(4) 2005/9/18 [撮影2日目(五)美香の家]
撮影中、カメラマンさんはカメラをまわす。自分が写ってしまうことはない。
録音部さん、その後に立ち、マイクを突き出すのでOK。
しかし、部屋が本当に狭いので、安全地帯はごくわずか。
それに3人といえども、大の大人がいることで、東にプレッシャーを与えてはいけない。
といっても、僕まで隣の部屋に行くと指示もできない。
そこで考えた場所がある。
東亜優扮する美香は机に向かい、夏美(佐津川愛美)たちに背を向けて台詞を言う。
目の前は押し入れ。カメラは夏美たちの後ろ。
本来、監督もカメラの後ろに立つ。
が、今回はとてもいい場所を見つけた・・。
(つづく)
狭い部屋での撮影は・・(3) [撮影2日目(五)美香の家]
なのに、襖が締められる。申し訳ない・・・。
が、このシーンでは、14歳の東亜優の気持ち。一番大切にしたかった。
多少、技術的な問題があるよりも、
東がプレッシャーなく、
より良い芝居をしやすい環境を作ること。
重要だと考えた。
そのため本番中、スタッフはとなりの部屋で待機状態。
カメラマン。マイクを持った録音助手さん。
そして僕だけが部屋に入り、あとは隣の部屋にいてもらう・・。
(つづく)
狭い部屋での撮影は・・(2) [撮影2日目(五)美香の家]
この部屋では14歳の新人・東亜優がメインで芝居する。
長台詞、気持ちが籠らないといけない場面。
もの凄い集中力がいる。
そんなシーンで多くのスタッフが、見つめていては、非常にやりにくい。
だから、本番時は襖を締めてもらった。
しかし、スタッフは本番中も、俳優の動きや演技を見るのが仕事。
照明部は俳優が動くことでライトから外れて、影ができないか見る。
録音部は長い竿に付けたマイクを振り、台詞を録音。
メイクさんは芝居中に髪が乱れたり、化粧が落ちたら、次のテイクの前に直さねばならない。
その他、さまざまな点を、スタッフは見つめるのである。
(つづく)
狭い部屋での撮影は・・(1) 2005/9/18 [撮影2日目(五)美香の家]
ただ、狭い部屋での撮影が大変なのは、スタッフがいる場所である。
撮影中にカメラから写る範囲に、いてはいけないのが鉄則。
当然、カメラより、後ろにいなければならない。
が、狭い部屋なので、カメラの後ろがないことがある。
後ろが壁とか、襖とか・・。
なので、今回は隣の部屋。
図でいうと右側が別の部屋になっていて、襖で仕切られている。
そこにスタッフはいてもらうことにした。
リハのとき襖を開けて芝居を見てもらう。が、撮影が始まると襖を締める。
カメラ位置によっては、襖が写らないときもある。が、あえて締めてもらった。
というのは・・。
(つづく)
美香の部屋/カメラ位置(4ー終) 2005/9/18 [撮影2日目(五)美香の家]
狭い部屋でも、カメラを置くける場所はたくさんある。
その中から「物語を見せるのに最も相応しい場所」を選んで置き、効率のいい撮り方をする。
日本映画。狭い部屋の撮影では、1カ所から全てを撮ろうとすることが多い。
カメラの移動が面倒だから。カメラが動くと当然、照明も変わり時間がかかるからだ。
なので、動かしてもせいぜい2〜3カ所。
でも、そうすると物語の世界観が狭くなり、見ていて窮屈なものになりがち。
部屋の中こそ、いろんな位置から撮影すること大切なのだが・・。
(つづく)
美香の部屋/カメラ位置(3) 2005/9/18 [撮影2日目(五)美香の家]
カメラ位置Bから撮ったのが下写真。
カメラ位置Fが以下。
(つづく)
美香の部屋/カメラ位置(2) 2005/9/18 [撮影2日目(五)美香の家]
上の図。カメラマークAの位置から撮ったのが、下の写真。
カメラマークH。「写真」とかかれている下にあるタンスの位置、窓際に変更した。
それも合わせてHも、移動。
で、カメラマンさん。窓外から撮影。以下の写真の位置になる。
(つづく)
美香の部屋/カメラ位置(1) 2005/9/18 [撮影2日目(五)美香の家]
以前に東陽中学の教室撮影のとき、紹介したカメラ位置の図。
美香の部屋ロケでも作った。
複雑に何度もカメラ位置を変えるので、現場に行ってから混乱しないように事前に図にしておく。
ただ、部屋に行ってから、タンスの位置を変えた。
撮影時のカメラ位置は、多少違う。
この図だとカメラマンさんは窓から落ちそうになりながら、撮影する必要はなかった。
(つづく)
美香の部屋ロケでも作った。
複雑に何度もカメラ位置を変えるので、現場に行ってから混乱しないように事前に図にしておく。
ただ、部屋に行ってから、タンスの位置を変えた。
撮影時のカメラ位置は、多少違う。
この図だとカメラマンさんは窓から落ちそうになりながら、撮影する必要はなかった。
(つづく)
美香の部屋シーンの撮影(下)2005/9/18 [撮影2日目(五)美香の家]
東亜優。見せ場のひとつ。
美香の告白シーン。新人で、映画初体験なのに長台詞。
大阪でもリハーサルした場面にいよいよ挑む。
机に向かい、夏美(佐津川愛美)たちに背を向け、切々と自分の思いを語る美香。
それを立ったまま聞き続けるマキ(谷村美月)、理沙(芳賀優里亜)。
まるで舞台の1場面のようなむずかしい芝居。動きがないので、台詞で聞かせねばならない。
14歳の東亜優。何度もNGを出しながらも、がんばった・・・。
さて、このあともまだ重要なシーンが続く。
美香の家から移動。今度はマキ(谷村美月)の家での撮影だ!
(つづく)