時間効率と経済性 2005／9

　セットを使う場合もやっかい。シナリオ上で５回、病院が出て来るシーンがあるとする。

　冒頭と中盤と、エンディング。でも、何回も病院を借りると、それだけ費用がかさむ。なので、できるだけまとめて１日とか２日で撮る。

　そのシーンのみに出演する俳優も、数日で終えることができる。経済性と効率の両面がクリアーできる。

　もし、映画を見ていて、何回も病院のシーンが出てくれば、何日もかけて撮影したのではなく、同じ日に撮ったと思っていいだろう。

　また、ロケ地の距離も大切。例えば、学校とお寺と病院と３カ所の撮影があるとする。学校とお寺は近いが、病院は遠い。



　そうなると、学校とお寺のシーンをまとめて１日として、病院を別の日に撮影する。

　もし、学校と病院をセットにすると、移動している時間が無駄になるからだ。近いロケ地をまとめて撮影するというのも、大切なこと。

　こうして考えて来ると、さまざまな条件をどうまとめて効率的にスケジュールを立てるか？は非常にむずかしいことが分かる。

　（つづく）