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シャア・アズナブールと波岡一喜  2005/8 [第七章 鉄男を探せ!編2]

 また、今も人気のアニメ「機動戦士ガンダム」。

 これも監督・富野由悠季の思いは、主人公のアムロやカミーユにはない。たぶんそれは、敵とも言えるシャア・アズナブールにあるだろう。

 彼の視点を借りて富野監督は、「人類の愚かな所業を見つめることでの、革新を願っている」のだと思える。

 同じように「ストロベリーフィールズ」でも、テーマを担うキャラは実は主人公ではなく、狂言回しにも見える鉄男に置いた。

 分かり易くいうと、鉄男というのはカーツ大佐であり、シャア・アズナブールと同じ役割。

 それによって「地獄の黙示録」や「ガンダム」のように、主人公たちの悩みや悲しみをより強く伝えるという構図を作り上げている。

 そんな説明をすると、波岡一喜君が固まっていた。後にいる事務所の社長が「何か彼の背中からプレッシャーが、ビンビンに伝わってきます!」と笑っている。

 波岡君は「単なる狂言まわしではない」ことは見抜いていたが、そこまで重要な役とは考えてなかったのだろう。

 しかし、それを理解していた波岡一喜は、俳優として非常に鋭い。そして、彼らなら必ず、鉄男を体現できると思えた・・。

<つづく>


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