「地獄の黙示録」と鉄男役 2005/8 [第七章 鉄男を探せ!編2]
通常、映画では作家の「思い(テーマ)」は、主人公を演じる俳優に託されることが多い。
黒澤明は、三船敏郎が演じた桑畑三十郎や真壁六郎太ら。
ジョンフォードなら、ジョン・ウェインが演じたガンマンたち。
ジョージ・ルーカスは「ルーカス」という名前の一部を取り、「ルーク」として「スターウォーズ」の旧三部作の主人公に思いを託した。
数少ないが、主人公でないキャラに「作家の思い」が託されている作品がある。
例えば「地獄の黙示録」。
監督であるフランシス・コッポラの思いは、主人公のウイラード中尉(マーティン・シーン)ではない。
最後の最後にしか出て来ない、怪物のようなカーツ大佐。マーロン・ブランドにあると思える・・。
(つづく)