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地元で俳優探し(9)長塚先生の意味 2005/9/1 [第九章地元オーディション篇]

 まず、この映画「ストロベリーフィールズ」に登場する長塚先生役から説明する。彼は夏美(佐津川愛美)が通う高校の学年主任。

 規則にうるさく、生活指導にも勢力的。そんな設定だけ見ればステレオタイプの教師にも見えるかもしれないが、非常に重要な役割がある。

 彼は単なる教師というだけでなく、大人の代表でもあるのだ。夏美の母は投げやりで現実を悲観する大人。マキの父は、子供に構わない仕事一筋の大人。それに対して長塚先生は子供たちに厳しい大人である。

 でも、そこに悪意はなく、彼が人生で学んだ全てを教えようとする真面目な教育者だ。 言い換えるとモーレツ社員であり、頑固オヤジ。

 そう、昭和40年代にはよくいたお父さんたちである。彼らは子供たちのために夜遅くまで働き、社会を支え、日本を発展させて来た。

 ここまで書くと、この日記を前々から読んでくれている方は、もうお気づきと思うが、「日本人の心の故郷」について書いたテーマの一端を担うのが、長塚先生なのである。

 良かれと思って頑張ってきた。日本人の暮らしを豊かにした。でも、失ってしまったものも多い。

 悪意はないのに、大切なことを忘れている。子供たちに伝えるべきものがあることに気づかない。そんなお父さんを象徴しているのである。

 さて、そんな設定を描く上で、もうひとつ重要なのが鮭山先生役である!

(つづく)


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