天才少女を分析する(3)マイク持つ手が震える 2005/9/4 [第十三章 谷村美月と初対面篇]
そのチャンスに聞こうと思ったのだが、聞くまでもなく答えは分かる。
もう50歳近い、その俳優さんインタビューのマイクを持つ手が震えていた。そして、もの凄く時間を考えて、質問に答える。ときには考え込んでしまい答えが返って来ない。
緊張しているのだ。それと凄くまじめに考えてくれている。でも、元来は不器用な方でお笑いタレントのようにポンポン言葉がでない。いや、お笑いでなくても、一般の人の方がよくしゃべるだろう。
芸歴も長い、取材も山ほどこなして来ているはず。なのに緊張して、言葉が続かない。「ちゃんと答えられるだろうか? うまく言えるだろうか?」心配で手が震える。
一般の方は変に思うかもしれない。ドラマでは流暢にしゃべり、悪役も、いい人もこなす俳優がインタビューで苦戦するなんて・・。
でも、そういう俳優さんは本当に繊細で敏感。与えられたセリフがあれば、どんな役でも演じる。が、自分の言葉で表現するのが苦手。
いろいろと考えてしまい、答えられなくなる。演技派の俳優に共通するリアクション。
そのときのことを谷村美月と話していて、思い出す・・。
<つづく>
*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと13日!