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映画を諦めた友人/2005年3月 [第21章 撮影延期篇]

 撮影を再開しないと死刑になるとか、罰金を払わないといけないということもない。

 親が「監督になってほしい」と願う訳でもなく、むしろ平凡なサラリーマンになることを望んでいる。

 大学や専門学校を出れば、そこそこの就職はできる。投げ出しても誰も困らず、罰せられることもない。
 がんばっても評価されるとか、名誉になるということもない。

 そう考えると、無理して、皆に迷惑をかけてまで、撮影を再開する必要はないなと思えてくる。
 こうして彼はシナリオの問題点を直し、金を貯めて撮影を再開することはなかった。

  同じような経緯で、撮影を中断した友人は多い。そして再開した者は一人もいない・・・。

<つづく>


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