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シナリオ軽量化のむずかしさ/2005年7月 [第25章 脚本は切らない!篇]

 苦しい。どこをどう軽量化すればいいのか? 15ページほど切ってほしいと言われているが、とてもそんなに切れない。

 限られた製作費で撮影するときに、一番手っ取り早い節約がシナリオを短くすること。だが、物語というのは、単に切れば短くなるものではない。

 いい加減に切ると、物語が破綻したり、辻褄が合わなくなる。伏線が死んだり、意味がなくなったりする。

 切り方のひとつとして、登場人物の数を減らすというやり方もある。役者が1人減れば、1人分のギャラ。1人分の交通費。食費。宿泊費が節約できる。

 が、小さな役のキャラを切っても、大きな節約はできない。重要人物を切らないとならないのだ。

 分かってはいるが、もともと完成したシナリオというのは、無駄なキャラクターは1人もいない。

 1人を切るということは、大きな家の柱を1本切るということ。家は物語。1本とはいえ柱がなくなれば、全部壊れてしまう危険性がある。・・・。

 <つづく>


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