シナリオにおける役と役割Ⅱ /2005年8月 [第25章 脚本は切らない!篇]
ライバルという役割も大事。
戦いでドラマを盛り上げるだけでなく、主人公の理念やスタイルを明確化する役割もある。
「巨人の星」なら、主人公は貧しい長屋に住む星飛雄馬。ライバルの花形満は、金持ちの息子。飛雄馬は努力型。花形は天才型。
飛雄馬の個性は、花形いることで比較され明確になる。
「3年B組金八先生」にも必ず、対比されるべき教師が登場している。
心のあり方を説く金八先生に対して、必ず校則や建前を振りかざす教師が設定される。
昔のシリーズで言えば乾先生。今ではよき理解者になっているので、教頭や校長が分からず屋の役割を担当している。
それらの教師がいることで、金八先生の良さが際立ち。応援したくなる。登場人物も皆、「役割」があり、無意味に登場していない。
<つづく>