不良役の俳優がいなくなった理由(2005/8) [第一章 マキを探せ!篇]
そこまで入れ込むには理由がある。もちろん「カナリア」での谷村美月の演技が素晴らしかったということが第1。だが、マキという役柄の難しさがある。
例えば、最近の「金八先生」を見ていても分かるが、初期のシリーズのように三原順子、沖田浩之、直江喜一らが演じたような典型的な不良という生徒キャラがいなくなっている。
それを「生徒に個性がなくなった」という評論家がいたが、それは間違い。学校関係で仕事をする友人に聞いても、昔のようなタイプの不良はいなくなり、没個性化がどんどん進んでいるという。
生徒役に個性がなくなってきたのはリアルだということ。しかし、それは同時に、昔のような不良を演じられる若い俳優も、いなくなってきたということでもある。
<つづく>