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オタクPが映画をダメにする(中)オタク発想 2005/9/5 [第十四章 撮影直前・準備篇]

 友人が書いたシナリオ。決定稿を印刷する! という直前になって、若いP(プロデュサー)がクレームをつけてきたという。

 「前の方がよかった。撮影は前のバージョンで行きたい!」

 数日で応急処置した問題だらけの版が、いいというのだ。頭おかしいのか? と友人は思った。

 そのPと話をするが、「なぜ、問題だらけの稿がいいのか?」よく分からない。論理的な説明はなく、ただ「前の方がよかった! そちらのシナリオで撮影したい!」と言い張るだけ・・。

 脚本家の彼としても、不完全なシナリオで撮影してほしくない。ちゃんと時間をかけて直した版を映画にしてほしい。
 それを応急処置で書いた版で行きたいというのは、作家としてのプライドを踏みにじるものである・・。

 友人は意味不明のP(プロデュサー)の言葉を何とか推理する。どうもPは物語上の問題点は、あまり分かっていない。ただ、応急処置の稿に、彼の趣味的な部分があったようだった。それがなくなったので、前の方がいいといっているだけ。

 つまり、オタク的な発想。客観的に、総合的に作品を見るのではなく、近視的に自分の趣味だけで「良い」「悪い」を判断する。
 「好き」=「いい作品」「嫌い」=「ダメな作品」。理屈でそれを説明することもできない。「なんか、いいんだよなあ」とか発言する。

 話を聞いていて、腹が立ってきた。そんなオタク兄ちゃんがなぜ、Pをやっているのか? 

<つづく>

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと12日!


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