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夏美の母を探せ!(4)脇役にも人生がある  2005/9 [第十八章 最終キャスティング篇]

 そう思って、登場人物には全て過去の物語を作ってある。

 それを映画内で全ては描かないが、それがあることで、キャラクターが生き生きとし出す。リアリティを持ち、説得力が出てくるはず。

 そんな一人が夏美の母。

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 母親役はよく、口うるさいだけのキャラとして描かれがち。なのに、ある関係者はまさにそれを言う。

 「母親役なんて、勉強しなさいと言わせておけば十分なんですよ!」

 大きな間違いだ。勉強不足としか思えない。シナリオ上でステレオタイプを描くことは、最も安易なやり方。いくら平凡に見えても人にはそれぞれ個性があり、それぞれの人生がある。

 全てを描かなくても、それを感じさせる何かを盛り込むことがドラマ作りであり、物語に深みが出てくるのである。

 また、いくら主人公を描き込んでも、脇で登場する父親や母親、教師等の人生もしっかりと描かないと物語として、レベルダウンする。

 彼らは脇役であっても、ドラマを進行させるための役であったり、主人公を説明するためのキャラであったりするだけではいけない。

 登場する人物には全て人生があるのだ。そんな訳で夏美の母にも、映画では紹介しない先のような悲しい物語がある。

 さて、それを誰に演じてもらえばいいのか? かなりむずかしい役柄といえる。


<つづく>

*映画「ストロベリーフィールズ」クランクインまで、あと11日!




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