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映画監督という仕事(13)「君は才能ある!」といわれる幻想 2005/9/17 [撮影初日(二)学校]

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 「キミは才能ある! 映画を撮ってみないか?」

 大手映画会社のプロデュサーから、そう言われると信じている奴がいた。しかし、そんな奇特な人はいない。なのに、皆「チャンスがない」と嘆いた。

 それは「棚ぼた」。チャンスではない。自分から何もせずに、人生が展開する訳がない。結局、その友人は失望。たった1年で、故郷へ帰ってしまった・・・。

 別の友人。自主映画の撮影中に問題勃発で中止。再開せずに終わる。皆、「これが現実だ。世の中は甘くない・・」と思い込んだ。

 結局、最後まで撮影して、数本の映画を完成させたのは僕だけだった・・。

 3年目。同期で自主映画を続ける友人。誰もいなくなった。時代の流ればかりではない。何より自主映画は、監督が「もう、いいや・・」と思えば、その瞬間に終わってしまう。

 誰も夏の炎天下での撮影なんて、望んでいない。監督である自分が嫌なら、ロケを中止にできる。プロならそうは行かないが、自主映画は可能。暑ければ寒ければ、撮影延期ができる。

 でも、それを続けるとスタッフのやる気が失われ、やがて空中分解する・・・。

(つづく)


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