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天才少女と「心の扉」(3)2005/9/21 [撮影5日目(五)マキの成長]

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 ここまでの谷村。期待以上にいい。シナリオを書かれたことを演じるだけでなく、マキの人生そのものまで想像。キャラクターを作っている。
 
 出来る限り、谷村が思うように演じさせたい・・。

 だが、このシーンでの表現。僕が指摘したのは「キャラ」や「演技」の問題ではない。ここまで来たら、少しばかり「心の扉」を開くということ。優しさを見せる表現が必要ということ。

 キャラではなく「精神的な展開」。「心理」なのだ。その説明したが、谷村は納得出来ない様子。

 「とにかく、やってみます・・」

 テイク2。前回と同じだった。「心の扉」が開いていない。考えた。「もう少し元気に台詞を読んでほしい!」という指示の仕方もある。

 それで「心の扉」を開いた感が出る。でも、谷村が納得していないこと。無理にさせるのはよくない。
 また僕が求めるのは、そんな単純なことではない。心を開いたことで、ほのかな「優しさ」を見せるという微妙な表現。

 また、演技指導というのは、「監督が目指す形に俳優を持って行く」と考えがちだが(実際はそれが主流)、僕の方法論は違う。俳優の中にあるものを、引き出すこと。それが名演技に繋がる・・。

 強制的に何かをさせるのは、違うと思える。では、どうすればいいのか?

(つづく)

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