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天才少女と「心の扉」(4)2005/9/21 [撮影5日目(五)マキの成長]

美香の路地4.jpg

 ただ、この「ケーキシーン」の次は、いよいよ「美香(東亜優)との別れ」の場面。ここでマキ(谷村美月)は心を閉ざしたままで、別れを惜しみ、涙を流す。というのは違う。

 また、心を閉ざしているように見えて、実は・・・という形もありえるが、それは理沙(芳賀優里亜)の役割。このままでは、マキと理沙が同じ精神展開になり、ダブってしまう。

 なので、マキにはこの「ケーキの場面」で美香に対して、心を開く表現がほしいのだ。が、テイク2のマキも、心を閉じたまま。

 無理矢理演じさせるのは、嫌だ。予定とは違うが「このままでも、何とか行けないか?」考える。「美香との別れ」シーンで何かを付け加えることで、理沙との違いを表現できるかも・・。難しい・・。

 けど、今回は何よりも、十代の感性を大切にしたい。

 谷村が演じる・・というより、今や谷村はマキに成り切っている。そこが天才少女・谷村美月の凄さ。僕の目の前にいるのは女優・谷村美月ではなく、和歌山の田舎町に暮らす上田マキなのである。

 谷村が「心を開く演技」ができないのではない。すでにマキに成り切っている、いや、マキ自身になっている。そのマキ本人がこの段階で、まだ心を開くことができないということなのだ。

 「もう少し時間がほしいんだ・・・美香に心を開くには、時間が必要なんだ・・・」

 それが理由。それならば、谷村・・・いや、マキの気持ちを尊重すべきだ。

 解決法。何とか、あとで考えよう・・・。

(つづく)

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